大阪市中心部から北東に約10㎞。松下幸之助は昭和8年、郊外の門真（かどま）市に松下電器（現・パナソニックＨＤ）本店を移し、巨大な工場を建てた。

「昭和のころは、工場のまわりにパナソニックの団地や文化住宅が立ち並んで、そりゃあ活気があったよ。人口増加率日本一やった、ちゅうからね。

　でも景気が悪（わる）なってからは、パナが従業員を減らして、ヨソから来た人や外国人が住みついて……生活保護受給者の日雇い労働者を集めて高いマージン（手数料）をとる、悪質な業者もはびこるようになった」（門真市民の60代男性）