[インサイド・レポート]日産・ホンダ連合 「生き残り戦略」の深層

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「大再編」なくして、日本の自動車産業に未来なし

「互いに知見を持ち寄り、新たな価値を生み出していきたい」――国内2位と3位の自動車メーカーが同盟を結び、海外勢に出遅れたEV開発で巻き返しを図ると決断した。それは何を意味するのか?

取材・文
井上久男(ジャーナリスト)

「非トヨタ連合」の結成

 自動車産業界に衝撃が走った――。これまでライバルとして競い合ってきた日産自動車とホンダ(本田技研工業)が提携検討を発表したからだ。

 現在、日本の主な乗用車メーカー8社の勢力図を見ると、最大・最強のトヨタ自動車が出資する4社(スバル、スズキ、マツダ、ダイハツ工業)と、日産と同社が34%出資する三菱自動車に加えて、単独のホンダという3グループに分かれている。



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