忘れられない恩師の言葉

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【7】
茂木健一郎(脳科学者)
「断るのって面倒くさいだろ」

 養老孟司先生は、私に「背中」を見せてくれました。

 東京大学で教鞭をふるっていらっしゃったときから、先生とは面識がありましたが、最初に大きな恩義を感じたのは'97年。私が初の単著『脳とクオリア』を出版した時のことです。養老先生が読売新聞の書評欄でこの本を取り上げてくださったことで、一気に注目が集まりました。先生は私に「世に出るきっかけ」を与えてくれたのです。



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