「食材偽装」緊急役員会議 三越伊勢丹 高島屋 近鉄 阪急阪神 オークラ 帝国ホテルほか 一流企業の迷走と困惑

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「発表するべきか否か」「カネは客に返すべきか」「誰が責任をとるべきか」「他社もやっているのに」「後出しのほうが得では」「何エビだっていいじゃないか」「分からない客が悪い」 侃侃諤諤の臨時役員会で何が話し合われたのか

過去、これだけ集中して謝罪会見が行われたことがあったろうか。日々明かされる食の嘘、頭を垂れる幹部たち。その裏側には、消費者そっちのけで、保身に走る企業トップたちの駆け引きがあった。
「議事録に載せるなよ!」
都内の高層ビルの一室に、スーツ姿の男たちが集められていた。部屋の一番奥に座った男は苦りきった表情のまま、口を開こうとしない。男の目配せを受け、立ち上がったのは、この集団の中で最も若い営業部の部長である。
「では、営業部のほうからご説明いたします。先の阪急阪神ホテルズのメニュー誤表示事件を受け、当社でもテナントや社内レストランの調査を始めました」


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