[現地ルポ]熊本「半導体バブル」の町を歩く

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台湾のTSMCに続き、ソニーも工場建設

時給3000円で人材争奪が始まった

巨大な隕石が落ちたような衝撃――台湾の巨大企業・TSMCの進出は熊本でそう語られ、町の姿を変えた。わずか1年半の突貫工事も終わり、第1工場は開所式を迎える。現地で見えた光と影とは。

「台湾の守り神」の地へ

 午前9時に羽田空港を発った熊本行きの機内は満席だった。

 輝く別府湾を眺めているうちに飛行機は降下を始め、阿蘇のカルデラと外輪山(がいりんざん)が迫ると間もなく、長い滑走路が左手に見えてきた。

 ふと真下に目を向けると、小高い台地の上に要塞のように巨大な建物群が現れた。



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