石川遼「人生のハーフターンを迎えて」

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米ツアーでの挫折とケガ、コロナ禍の外出騒動まで
困難を乗り越えて、「王子」は「男」になった

人生は甘くない。石川遼の歩みは、まさにそれを体現するものだった。アメリカで一度心は折れたが、もがきながら前に進んだ。その姿を見てきたからこそ、石川のプレーはファンを熱くさせるのだ。

取材・文/
柳川悠二
(ノンフィクションライター)

究極の人たらし

 三井住友VISA太平洋マスターズ(11月9~12日)の開幕前日、太平洋クラブ御殿場コースの練習グリーンに石川遼(32歳)が立っていた。

 石川の取材から遠ざかって4年以上になるが、私を見つけると彼のほうから近づいてきた。



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