[スクープ]関電と原発マネー 封印された「報告書」の中身

[ptitle]
12年ぶりに再稼働した福井県高浜町だが、
その裏で町議へ莫大なカネが流れていた

原発再稼働に不可欠なのは地元の理解と協力……。それを取り付けるためなら、多額のカネを支払うこともいとわないのか。関電が作成した内部資料をもとに、高浜町で起きた"癒着"の実態を暴く。

取材・文
宮下直之
(本誌記者)

命を賭けて闘っていく

 関西電力の4基の原子力発電所が立地する福井県高浜町。その東端にあり、若狭湾の入江に臨む平屋建てオフィスはかつて、パソコン教室として利用されていた。

 '17年9月4日、ここを関電の職員2人が訪れている。迎えたのは、教室の運営などを手がけるO社の社長で、当時町議会議員だったY氏。関電側が、この会合に周到な準備をして臨んだことは、事前に作成された複数の資料の存在からわかる。



会員の方は