「血圧の村」潜入ルポ

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岩手県にある人口4400人の農村。
20年で「脳卒中が3分の1」になったのには、秘密があった

「朝に高い人」「夜に高い人」が気をつけること/
上の血圧、下の血圧、どちらを見るべきか/
果物を食べると血圧が下がる

朝と夜、毎日血圧を測りましょう――。そう医者に言われても、やる気にならないのが普通だろう。だが東北のある小さな農村では、住民をあげて血圧を測り続けた結果、驚くべき変化が起きていた。

前代未聞の大規模調査

〈願わくはこれを語りて平地人を戦慄せしめよ〉

 民俗学者の柳田国男は、岩手の村々に伝わる伝説を集めた『遠野物語』でこう記した。その遠野のほど近く、北上山地にひっそりと抱かれる小さな農村から、まさに日本中の高血圧に悩む人々を戦慄させるような研究成果が、次々と生まれていることをご存じだろうか。



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