医者が腹の底で考えていること

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巻末スペシャル
ぜったい患者には言えませんけどね

学会、縦割りの医局、医療費に病院経営。そんなことで医者の頭のなかはいっぱいだ。本当は患者のために最善を尽くしたいと思っているのに、そうはいかない事情が山とある。彼らの腹の内を探った。

【Ⅰ】
整形外科にいくら通っても解決しないこと
「ひざや腰の『痛み』なんて治す気はありません」

 大手電機メーカーの元幹部社員だった木下佑介さん(65歳、仮名)は、50代の頃から腰痛に苦しんでいた。

「足までしびれて靴下も履けない日がありました。

 大学病院の整形外科に行くと『脊柱管が狭くなっている。手術をしなければ治りませんね』といわれました。しかし、同僚で腰の手術を受けても症状がよくならない人が何人もいたので、手術には戸惑いがありました」



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