縄文を読む「土偶論争」が面白いことになっている

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歴史読み物

全国各地で2万点も発見

みんなはまり込んで、大騒動に

「土偶はいったい何のために造られたのか」。AIが人類の知能を超えるかと言われる令和の時代に、「土偶論争」が盛り上がっている。なぜ日本人は、こんなにも土偶に魅せられつづけるのか――。

あの食べ物にソックリ

 今年1月、考古学の世界を驚愕させるある出来事があった。福島県柳津町で約5000年前の縄文土器が復元されたのだ。

 土器の発見自体はそう珍しいものではないが、注目すべきはその取っ手部分。高さ約17㎝の土偶が付いていたのだ。左手には腕輪のような飾り、頭頂部には国宝「縄文のビーナス」と類似した、反時計回りの渦巻き模様。土偶付きの土器としては国内最大級のサイズで、当時の文化を窺い知ることができる貴重な資料として、研究が進められている。



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