ドキュメント株価操縦 なぜ「外人部隊」は三井住友に切り捨てられたか

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きわどすぎる手口、集団転職、法外な報酬、籠絡と反旗

腕一本で金融機関をわたり歩く「外人部隊」にとって、これはいつもの業務のはずだった。実際、彼らのチームのおかげで業績はうなぎ登り。ところが「事件」になった途端、会社の態度は豹変した。

伊藤博敏
ジャーナリスト

LINEで「出動します」

「(ジンズホールディングス株が)5%ぐらい下がっている。下がり過ぎだよ。ちょっと買おうか。うちが支えようよ」

「(アズワン株を)個人(投資家)がネット証券で買い叩いている。ビュッと買って(下落率を)8%くらいに戻したが、うちが買わなければ(下落率は)13~14%だった」

 東京地裁の法廷で6月22日、こんな音声データが流された。証券大手「SMBC日興証券」の元幹部5人が、相場操縦の疑いで金融商品取引法違反に問われた裁判の第2回の公判である。



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