日本破滅か再生か 植田日銀が「引き金」を引く日

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特別対談

原田泰 [元日銀審議委員]×森田長太郎 [国債のプロ]

進むも地獄、退くも地獄

値上げラッシュで物価の高騰が続いている。しかし、日銀にしてみれば、まだ十分なインフレにはなっていないらしい。物価上昇に歯止めをかける利上げに踏み切るのはいつか。そのときどうなるのか。

新総裁はすぐに動くのか

原田:日本銀行(日銀)総裁に、学者出身の植田和男氏が就任しました。植田総裁を推した人たちは、金融引き締めを期待していたようですが、当の本人は「大規模緩和を継続する」と明言しています。私も金融緩和を継続しなければならないと考えます。

森田:植田総裁は「基調的なインフレ率2%の達成」を強調しています。一時的に物価上昇率は2%を超えたものの、それは円安や資源高が原因で、'23年度半ば以降は再び2%を割り込むと見られている。植田総裁がこの認識のもとで金融政策を行うとすれば、今のところ金融引き締めに転じることはないでしょう。



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