会う食べる飲む、また楽しからずや 第五百十六回 蝶花楼桃花さんの巻

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念願の真打ち昇進を機に
感謝を込めて師匠にご馳走。
次にご馳走ができるのは、
そんな日を夢見ながら
修業、精進の日々は続く
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絵/大崎吉之
「アイオリ」
噺家人生に大きな一歩を
刻んだ思い出の前菜。
濃厚なソースを
海鮮食材につけて味わう

○月×日

 噺家の世界では、会食などの席で会計する際、香盤という席次の一番上の人が払う暗黙のルールがあります。これは、今まで上から受けてきたご恩を下に返すという意味があり、若手が師匠や兄弟子にご馳走することは滅多にありません。ただし、お祝い事などの特別な席では下の者が会計をすることが許されます。



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