『どんがら』魂 トヨタ「反骨のエンジニア」の闘い

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清武英利×多田哲哉×甲斐将行

はみ出しアウトロー社員たちが伝説の名車を復活させるまで

すべての会社員と元会社員に贈る
奇跡を成し遂げた男たちの感動秘話

内装やシートが付く前の、自動車の剥き出しの骨格を「どんがら」と言う。男たちは幾多の障壁を乗り越え、がらんどうのクルマに夢を吹き込んだ。ベールに包まれてきた、その道のりが明かされる。

「正気なのか」と叱られた

清武:それまでトヨタが開発をストップしていた、スポーツカーの復活プロジェクトを'07年に多田さんが命じられたとき、トヨタ社内は冷ややかだったそうですね。

多田:当時は開発部門の中枢「Z(ゼット)」という部署で、売れ線のミニバン「ウィッシュ」のチーフエンジニアをやっていましたから、「儲からないスポーツカーの担当にされてお気の毒様」と言う上司や同僚は多かったです。



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