[特別連載]熱情そして反骨「福岡」の物語 前編

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井上陽水、財津和夫、武田鉄矢、甲斐よしひろ

綺羅星のごとくレジェンドを生み出した奇跡の町

多くのミュージシャンを輩出し、「東洋のリバプール」と呼ばれた博多。町には若者たちの夢を懸命に支えた3人の名プロデューサーがいた。その秘史が明かされる。

ノンフィクション作家
森 功

タモリや筑紫哲也も集った

 その古い集合写真はリビングのいちばん目立つところに飾られていた。1993年4月10日、博多湾を望むシーサイドももちに完成した「福岡ドーム」のこけら落としイベントがおこなわれた。写真はその「ドリームライブ in 福岡ドーム」1周年を記念し、'94年4月11日に撮ったのだという。イベントを企画した藤井伊九蔵がリビングの壁にかかっている写真の額を手に取り、懐かしそうに語り始めた。



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