三匹のおっさん記者、東京地検特捜部を語る 最終回 鈴木宗男事件とライブドア事件――そして、威信は地に墜ちた

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内部告発を決意した現役検事を強引に逮捕―。ここから検察組織の歯車が狂い始めていく。有力政治家や新興企業に対する恣意的な摘発。そして、証拠改竄。凋落した特捜検察はどこへ向かうのか。

あまりに恣意的な捜査

小俣:'02年、「正義を追及する機関」であるべき特捜検察が、国民から懐疑的な目で見られるような事件が起きました。検察内部の裏ガネ問題*1を実名告発しようとした三井環・大阪高検公安部長を強引に逮捕した事件です。

村串:競売で落札したマンションに実際には住んでいないのに、登録免許税の軽減を受けるため、住んでいると住宅用家屋証明書を虚偽申請した―などの容疑での逮捕でした。彼が検察の裏ガネ問題を告発すべく、テレビや週刊誌の取材を受けることになっていた、まさにその日に逮捕された。


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