[巨弾ノンフィクション]丹波哲郎は二度死ぬ 第10回 映画『大霊界』を支えた「2人の女性」

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大スターはなぜ、晩年に「大霊界」へ傾倒したのか

自分の哲学を詰め込み「ライフワーク」と定めた映画『大霊界』。人々の話題をさらったこの作品が生み出されるまでには知られざるエピソードがあった。このとき丹波の傍にいた2人の女性とは。

野村進(ノンフィクションライター)

深作欣二が「常連」だった

 1988(昭和63)年春、映画『丹波哲郎の大霊界 死んだらどうなる』の制作を丹波本人から依頼されたとき、坂美佐子(さかみさこ)にはプロデューサーの経験がまったくなかった。



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