あの日、『学生街の喫茶店』で僕はあの歌を聴いていた

[ptitle]
井上陽水『断絶』、
はっぴいえんど『風をあつめて』、
さだまさし『檸檬』

一杯150円のコーヒーで何時間も粘った
あいつと、彼女と過ごした遠い青春を想う

白くたなびく煙草のけむりやカップと受け皿が触れ合う音。喫茶店には特別な空気が漂っていた。あの頃、誰もが行きつけの店で人生を語り、切ない恋を経験した。そんな時、ふいに流れていた歌は――。

蒼空を翔けたいんです

 下宿先のアパートを抜け出し、街に繰り出したあの日。引き寄せられるように若者たちが集ったのは、なんでもないような喫茶店だった。そこで出逢った思い出の歌は、かけがえのない青春の財産となっている。



会員の方は