[巨弾ノンフィクション]丹波哲郎は二度死ぬ 第5回 「タイガー・タナカ」を熱演 浜美枝が語った『007』の舞台裏

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大スターはなぜ、晩年に「大霊界」へ傾倒したのか

俳優・丹波哲郎の存在を世界中に知らしめた映画といえば、他でもない『007は二度死ぬ』だろう。全世界で400億円の興行収入を達成した名作映画の裏には、日本人としての葛藤や戦いがあった。

野村進(ノンフィクションライター)

世界のミフネは断った

『007』への突然の出演オファーに、22歳の浜美枝は当惑した。それまで『007』の映画を観たこともなかったし、"ボンドガール"の意味さえ知らなかったのである。

「もうほんとに(出演を)お受けするつもりもなかったんですよ。『英語ができないので』とお断りしようとしたら、(プロデューサーに)『とにかく3ヵ月やればできるようになるから』と言われて、それならいい経験になるかな、という気持ちでお引き受けしたんです」



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