[巻末大特集]天命を知っていた人たち

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夏八木勲 織本順吉 橋本忍 桂歌丸 山内賢
岡田眞澄 樹木希林 原田芳雄 大滝秀治 仰木彬

それは生まれながらに決まっている。
そして、人生の終わりのタイミングも――
それを理解して生きると、
残りの人生がにわかに輝いてくる

燃え尽きるその瞬間までひたむきに生きる/自分で決められないことばかりだから、人生は素晴らしい/幕の引き方で人生の価値は決まる/生きててよかった――最後の最後に沸き起こる感謝の念/むかしお世話になった人に恩返しをするのもまた天命だった/だからあの世でも幸せになれるとわかった

人には誰しも「天命」が与えられている。しかし、それを意識せずに人生をまっとうするのは、あまりにもったいない。最後まで懸命に生き、旅立っていった先人の生き様から教えられることは多い。

【Ⅰ】
阿久悠(作詞家) 松田優作(俳優)
燃え尽きるその瞬間までひたむきに生きる

 遺言のように、ラジオを通して言葉を留めておきたい――。

 阿久悠さん(享年70)は亡くなる4ヵ月前の'07年4月、NHK-FMの番組「ミュージックメモリー」にレギュラー出演を開始した。冒頭の言葉のような覚悟を心に秘めて、阿久さんはこの番組に臨んでいた。同番組で共演していた元NHKアナウンサーで古典芸能解説者の葛西聖司さん(70歳)が言う。



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