無罪請負人という人生

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三浦和義 村木厚子 野村沙知代
中島知子 そしてカルロス・ゴーン

生涯弁護人・弘中惇一郎が明かす
「私の出会った依頼人たち」

「なぜ悪人の弁護をするのか?」とよく聞かれる。その時、彼はこう答える。「なぜあなたは悪人と言うのですか」。悪人かどうかは判決が出るまでわからない。だから徹底的に調べ、考え、訴える。

逆転無罪がすべて

 プライベートなお喋りをした記憶はなく、飲食をともにすることもなかったけれど、カルロス・ゴーンさんの人柄に触れたことは何度かあります。

 保釈中、平日はほとんど毎日私の事務所にやってきましたが、ゴーンさんには、交通手段の問題がありました。世界中に顔を知られているので、地下鉄を使うのは無理ですし、行き帰りにタクシーを拾うのも大変です。そこでハイヤー会社と契約をして、送り迎えを頼むことにしました。



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