[巻末大特集]あの人がしてくれたこころの相続

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繋げるのは財産だけじゃない。
生きていた証を、魂を、
受け継いでくれる人は、必ずいるのだとわかる

瀬戸内寂聴 藤村俊二 立川談志 池内淳子 黒澤明
ジョニー大倉 淡谷のり子 蔦文也 小沢昭一 日野原重明

厳しい困難に直面したときや自分の行く先を見失ったとき。人は岐路に立たされたところで、人生を導いてくれる「先達」に出会う。今は亡き恩人が遺してくれた、かけがえのない言葉や生き様とは。

14歳年上の先輩は、
哀しみとやさしさを知っていた

瀬戸内寂聴さん(作家)

横尾忠則さん(美術家)

「傷と乱調がいつも美を作り出すんです」

「10年以上前のことです。瀬戸内さんから22時頃に突然、電話がかかってきた。受話器越しに、『ねぇ横尾さん。人は死んだらどうなるんでしょうね。できるなら私はこの世に何も残さず、無になりたいな』と言ってきました。

 当時、彼女は大事な友人を亡くし、死について思いを巡らせることが多かったようです。今となっては、彼女のあの言葉が胸に響きます」



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