[特別読み物]通り魔に遭遇したとき「子供の振る舞い」をした人「大人の行動」ができた人

[ptitle]
人の真価は極限状況で問われる

恐怖に直面すると人間は判断力が鈍り、思いもしない行動を取るものだ。この瞬間にこそ、その人の本性が現れる。何も取り繕えない状況下で冷静さを失わずにいるためには、いったい何が必要なのか。

自分さえ助かればいい?

「車両の中には過呼吸になって自力で歩けなくなっている人や、パニックに陥って泣いている人もいました。振り返ると、私はある程度冷静なほうだったのではないかと思います」

 こう語るのは東京都在住の吉田涼さん(34歳)だ。吉田さんは、10月31日に起きた京王線無差別刺傷事件で、服部恭太容疑者と同じ車両に乗り合わせていた。



会員の方は