[巻末大特集]「老い方」を間違えた人たち

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「みっともない晩年だった」と言われないために

登山は下りのほうが難しいというが、それは人生も同じ。慢心が失敗を招き、取り返しのつかない事態に陥る。綺麗に最期を迎えるためのコツを押さえておこう。

第1部

なぜあの人は、病院やコンビニでキレてしまうのか/株式投資で老後資金を失った人の悲劇/「老老介護」で地獄を見る前にやれることはあった/「シニア婚活」に走った人の無残/「会社のOB会」「近所の自治会」「ボランティア」からは距離を置く/なぜ、病気と闘ってしまったのか

【1】
「孫だけが生きがい」と思っていたら
子どもに裏切られた夫婦の懺悔

「お孫さんのために、学資保険に入ってはいかがでしょうか。75歳まで加入できる商品もありますし、お孫さんが病気になった時にも給付金が出るんですよ」

 馴染みの保険営業マンに勧められるがまま、都内在住の野沢宏さん(67歳・仮名)が学資保険に加入したのは7年前のことだった。長男夫婦に甘い顔をする気はなかったが、孫となれば話は別だ。小学校、中学校、高校、大学と、成長に合わせて給付金が出る保険なら、孫に確実におカネが渡る。妻も賛同し、毎月約1万5000円の保険料を払ってきた。



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