[特別読み物]中日・星野仙一 快刀乱麻の1974年を振り返る

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V10を阻止したのは、
巨人に裏切られた男の執念だった

「王や長嶋はヒマワリ、俺は月見草」。かつて、野村克也は自らをそう評したが、この男の場合、そんな控えめな心持ちは毛頭なかった。巨人を倒して功成り名遂げる。その日を夢見て、腕を振り続けた。

ドラフト会議の因縁

 闘将・星野仙一が70歳でこの世を去ってから、丸3年の月日が経った。

 監督として中日、阪神、楽天と3球団を率い、いずれにおいてもリーグ優勝を果たした星野は、色紙に言葉を求められると、決まって「夢」という一文字を書いた。



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