さよなら、レナウン 悪いのは経営者か、社員か、時代か

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インサイド・レポート

世界最大のアパレル企業は、
なぜ消滅したのか

日本が若く自信に溢れていたあの頃、レナウンの洋服は豊かさとセンスの象徴だった。だが時は流れ、人々が求めるものも「いい洋服」の定義も変わった。変われなかったのは、レナウンだけだった。

ボーナスの袋が立った

 9月初め、東京都心にある某高級百貨店の紳士服フロア。レナウンの看板ブランド、ダーバンのスーツやコートには全て「半額」の赤札が貼られている。レナウンから出向している40代の社員は、コロナの影響もあって客が一人もいない売り場に立ち尽くしていた。



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