[日本人の心を摑んだ人たちⅠ]酒井和歌子に夢中になったあの頃

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夏休みスペシャル

あの透明感と清楚な美しさに恋い焦がれた、甘酸っぱい青春の追憶

東宝青春映画の看板スターでありながら、まだ少女っぽさも残していた酒井和歌子に、当時の男子学生たちは揃って胸を熱くした。奇跡のような美貌と長い手足、澄んだ瞳を持つ彼女が今も忘れられない。

たちまち恋に落ちた

「酒井和歌子さんのファンになったのは、1968年3月、私が高校1年生の春休みでした。高松の映画館に五木寛之さん原作で加山雄三さん主演の『さらばモスクワ愚連隊』目当てに出かけたのですが、その2本立てのもう一本が酒井さんの初主演作『めぐりあい』だった。とにかく綺麗で、たちまち私は恋に落ちてしまったんです。当時の私はまだ女性の手にも触れたことがないほどウブでしたから、『めぐりあい』での酒井さんと黒沢年男(現・年雄)さんの口づけのシーンは、自分自身のファーストキスのようにも思えました。あれから52年経ちますが、今でも酒井さんをテレビで見かけると胸がときめいてしまう」



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