[企業ドキュメント]JALが再破綻する日

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コロナの谷に突き落とされて

国際線も国内線も打つ手なし
「人員カットはしない」稲盛哲学が、
さらにこの会社を追い詰める

かつてのナショナル・フラッグが再び危機に直面している。どうしてANAではなく、JALなのか。その陰には、過去の「救世主」の存在があった。蘇ったはずの「堕ちた翼」の内情をリポートする。

1000億円台の大赤字

「新型コロナの影響は非常に厳しいと思っています。異常とも言える事態です」

 険しい表情でこう語るのは、JALの赤坂祐二社長。7月上旬、千葉県内にある自宅マンション前で本誌記者が直撃すると、「異常事態」だと隠すこともなく口にして、危機感を露(あらわ)にした。



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