なりもの ヤフー・井上雅博伝 第9回 見えている世界が違う/森 功
社会 | 2019.05.22 |
大型連載
祖師谷団地が生んだインターネットの英雄
時は八〇年代前半。黎明期のコンピュータ産業の先頭をひた走る企業が日本にあった。「侍集団」と呼ばれたソードだ。ソードに入社した「なりもの」は、徐々に頭角を現すようになっていく。
森 功(ノンフィクション作家)
祖師谷団地が生んだインターネットの英雄
時は八〇年代前半。黎明期のコンピュータ産業の先頭をひた走る企業が日本にあった。「侍集団」と呼ばれたソードだ。ソードに入社した「なりもの」は、徐々に頭角を現すようになっていく。
森 功(ノンフィクション作家)
前回まで/世田谷・祖師谷団地で生まれた、事実上のヤフージャパン創業社長・井上雅博。井上は大学卒業後、IT系ベンチャー企業「ソード」に就職。社長の椎名堯慶に評価され、様々な仕事を任されるようになる。
新人時代から一人で開発
「最初に会ったのはもう三〇年以上前ですね」
二〇一七年六月、ソフトバンクの孫正義は井上雅博を偲ぶ「お別れの会」でその出会いに触れ、こう弔辞を述べた。
「まだパソコンの生まれたばかりのソードで、井上君が社長室長をしていた。僕は井上君に日本のパソコンの生みの親の一人として、いろいろと教えを請い、アドバイスをいただきました」
二〇一七年六月、ソフトバンクの孫正義は井上雅博を偲ぶ「お別れの会」でその出会いに触れ、こう弔辞を述べた。
「まだパソコンの生まれたばかりのソードで、井上君が社長室長をしていた。僕は井上君に日本のパソコンの生みの親の一人として、いろいろと教えを請い、アドバイスをいただきました」
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