今日、スゴい客が来ました

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「切りすぎた髪の毛を元に戻せ」
「靴下に穴が空いたから交換を」
天ぷら屋なのに「衣は外して」、
ハンバーガー店で「肉抜きで」……

お客様は神様ではなく、魔王だった

店員の一挙手一投足が批判の対象になる時代。次第に増していく客の横柄さは、歯止めが利かないところまできている。もはや「スゴい」以外の感想すら持ちえないほど、「お客様」たちは暴走を続ける。

「これで勘弁してやる」

 東京都港区にある大手牛丼チェーン「吉野家」の店員が嘆息して言う。

「2ヵ月前、お客様に50円引きのクーポン券を配るキャンペーンをしていた時のことです。ある女性のお客様に、クーポン券を出し忘れてしまいました。すると、そのお客様が『私にだけクーポンがないのは女性差別だ!』とレジの前で大声を上げられたのです。慌ててお詫びしてクーポン券をお渡ししたのですが、『傷ついたから、今日の会計はタダにしなさい!』と凄まじい剣幕で迫ってきました。騒ぎ続けられては困るので、おカネは受け取らずに帰ってもらいました」



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