なりもの ヤフー・井上雅博伝 第2回 素朴な疑問が常識を変える/森 功

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大型連載スタート
日本のインターネット産業を作った男

早すぎる別れの会で、二〇年来の友人である米ヤフー創業者が明かした秘話は出席者たちの涙を誘った。多大な功を成した「なりもの」は、インターネット黎明期の困難をいかに乗り越えたのか。

森 功(ノンフィクション作家)

前回まで/'17年4月にクラシックカーレースで事故死した、事実上のヤフージャパン創業社長である井上雅博。60歳の若さで急逝した彼の「お別れの会」には、ソフトバンク・孫正義ら多くの著名人が詰めかけていた。

公私の隔てを超えた友情

 二〇一七年六月に東京・赤坂で催された故・井上雅博の「お別れの会」には、米ヤフー・インクの創業者ジェリー・ヤンが、姿を見せた。

「四月二五日(日本時間の二六日)、私たちは業界のパイオニアでビジネス界のリーダー、ここにいる多くの人たちのよき助言者を失いました。と同時に、私は親愛なる友人を失いました」



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