週現『熱討スタジアム』第319回 日本のお父さん 小林桂樹を語ろう 今週のディープ・ピープル 藤岡弘、×大河原孝夫×樋口尚文

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『社長』シリーズとは一転
『日本沈没』で狂気の
物理学者を熱演

小林桂樹と言えばサラリーマン役。そんな世間の見方を大きく変えた怪演だった。昭和の名優が大ヒットしたパニック映画の舞台裏で見せていた凄みと優しさとは。

40代半ばでの新境地

樋口:戦前から芸能活動を始めた小林桂樹さんは、55年の役者人生で250本以上の映画に出演しています。あらゆるキャラクターを演じてきた小林さんの役どころのなかでも、指折りの強烈なキャラクターが『日本沈没』('73年)の田所博士です。日本列島が沈没することをいち早く見抜く天才地球物理学者ですが、学界でも異端の変わり者で、急に怒声を響かせたり、とにかく狂気を孕(はら)んだ役でした。



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