1970年代の日本レコード大賞を懐かしがろう

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今年も訳がわからないから

なぜ最優秀新人賞が三善英史・森昌子でなく、麻丘めぐみだったのか
ちあきなおみの『喝采』が小柳ルミ子『瀬戸の花嫁』に逆転勝利した理由
本当は受賞者が事前にわかっていたんじゃないかという疑惑
表彰式が終わると、パトカーの先導でNHKホールに大移動の舞台ウラ
視聴率40%を超えていた大晦日のビッグ・イベントが一番輝いていた、あの時代へ

紅白歌合戦と同じである。近年のレコ大は、一度も聞いたこともない曲が、大賞を受賞する。だが、'70年代のレコ大は違う。候補作も含めて、すべて誰もが口ずさめる名曲がステージを彩った――。

紅白の前に必ず見ていた

「いま日本中で私だけが結果をわかっている、これが楽しみで一年生きてきたようなものです」

 元NHKアナウンサー・高橋圭三さんの声が帝国劇場に朗々と響く。会場中が息を飲むなか、彼はこう続ける。



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