会う食べる飲む、また楽しからずや 第三百三十四回 池田清彦さんの巻

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長年勤め上げた
早稲田大学を
定年退職するときが来た
慣れ親しんだ研究室を想いつつ
ひとり、馴染みの鮨を喰う

○月×日

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絵/市川興一
「せいろう」
十割蕎麦ならではの
深い甘みと香ばしさ
喉越しも一級品
 8時半に起床。メールのチェックをして、庭に集まってくる野鳥に餌をやる。シジュウカラにホオジロ、ヤマガラにハトなど、多様な鳥に癒やされているが、これからは山にも餌が豊富になっていく時期。僕がやるヒマワリの種より、虫のほうがおいしいはずだから、1羽、2羽と減っていくだろう。そんなことを考えつつ庭を眺めながら、妻の手製の梅干しと、ご飯を食べた。



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