[連載]裁判官よ、あなたに人が裁けるか・第二部 第5回 骨抜きにされた裁判員制度という茶番/岩瀬達哉

[ptitle]
「やはり素人には任せられない」

司法主導のもと、裁判官の都合で始まった裁判員制度。だが、制度がスタートすると、彼らの「想定外」が明らかになる。その状況を隠蔽するため、裁判官たちは本末転倒の「弥縫(びほう)策」に走った――。

岩瀬達哉(ジャーナリスト)

みんなが死刑と言った

「裁判員制度」がスタートして約10年。この間、裁判員として意見を述べてきた一般市民は約5万7000人にのぼる。ほかに、病気等で裁判員が出廷できなくなった場合の補充裁判員が約1万9000人選任されている。



会員の方は