[連載]裁判官よ、あなたに人が裁けるか・第二部 第2回 「冤罪」判決でもお咎めなしそれが裁判所の常識だった/岩瀬達哉

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東住吉火災事件
「娘殺し」で20年も身柄を拘束された母親の声を聞け

判断をひとつ間違えれば、罪のない人間に罰を与えてしまうかもしれない。それが裁判官だ。だが、その重みを十分に感じていない判事もいる。彼らは冤罪を出しても咎められることはないのだから。

岩瀬達哉(ジャーナリスト)

裁判官に裏切られた

「本当のことを言っているんだから、私の話をちゃんと聞いてくれたら無罪しかないわけですよ。

 裁判官はきちんと審理して無罪判決を出してくれるに決まってる。そう思ってたもの。私は裁判所を疑ってなかったから。ところが、無罪の人間に無期懲役を宣告したんですから絶望した。これが日本の裁判所なのかって。そんな酷いところなんだって」



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