[広島]新井貴浩と[阪神]新井良太「才能は弟の勝ち。でも成功したのは兄だった」

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特別読み物

だからプロ野球は奥が深い

「素質は兄貴以上」――。プロ入り当初から期待をかけられてきた弟は兄を超える選手にはなれぬまま引退を決めた。通ったジムも大学も同じ。同じ球団でプレーもした。何が、二人の命運を分けたのか。

驚異的な身体能力

 10月10日、阪神の今季最終戦の8回。新井良太(34歳)は打席でやや目をうるませながら、フーッと息を吐いた。4球目をフルスイングした打球は、大きな弧を描き、レフトのグラブに収まった。甲子園、現役最後の打席に沸き起こる良太コール。ヘルメットを取りスタンドへ深々と頭を下げた良太は、ベンチへと走り去った――。



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