江夏豊が言う「巨人・小林は正捕手の器ではない」を考える 「器」とはいったい何か

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人間の器量は目に見えない。壮大な器(うつわ)に能力が満たされていない人もいれば、小さな器に精一杯満たした能力で勝負しなければいけない人もいる。専門家の言葉を通して、『器』の本質に追る。

「監督の分身」になれるか

 今季、3シーズンぶりの王座奪回をめざす巨人投手陣の主力級のそばには、必ず背番号22がいる。キャンプ中のブルペンでエース菅野智之や他球団から移籍してきた吉川光夫、森福允彦(まさひこ)の投球を積極的に受けにいくのは、4年目の小林誠司(27歳)だ。彼らが投げ終わると、小林は声をかけ、2人で投球を省(かえり)みる。そこに、3年前まで正捕手だった阿部慎之助(37歳)が投手を叱咤激励する姿はもうない。


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