帰ってきた平成好色一代男 第二十一回

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独身最後の夜 その一

あらすじ/中小企業で働く52歳の中田史郎は、最近、性欲が急に湧き上がってくるのを感じていた。そんな折、繁華街の外れで出会った女性占い師・由良子の予言に従ったところ、先日は映画館で隣席に座っていた美女と、ドラマティックな官能に酔いしれたのだった。

挙式を前に

(来週末は彼女の結婚式か。部署としては、退職されるのは痛いが幸せのためだ。仕方がないな……)

 史郎(しろう)は思いながら、由貴子(ゆきこ)の方を見てビールを飲んだ。


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