週現『熱討スタジアム』第216回 悲運のエース小林繁を語ろう 今週のディープ・ピープル 高橋善正×川藤幸三×大塚晶文

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「江川事件」で人生が変わった
細身のサイドスロー投手の意地

怪物・江川の希望をかなえるために、巨人のエースの人生が犠牲になった。「同情はされたくない」。その男気は、わずか57年に終わった生涯ずっと貫かれた。

恨みつらみは一切、なかった

高橋:今年もドラフト会議が終わったけど、小林繁といえば「江川事件」を抜きには語れない。ドラフトでクラウンライターの1位指名を拒否して米国に留学していた江川卓が、1978年11月のドラフト会議の2日前に帰国して、翌日に巨人と契約した事件だね。

川藤:当時の野球協約では、「ドラフトで交渉権を得たチームが指名した選手と交渉できるのは、翌年のドラフト会議の前々日まで」とされていた。



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