プロ野球特別読み物「二軍監督」はこんなに難しい 笠原道大、掛布雅之、斎藤雅樹らが明かす

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スターたちが挑む「中間管理職」

勝利を求め、長期的に人を育て、即戦力が不可欠な一軍の要望にも応える。肩書は監督でも一軍より求められるものが多い。今季から新しい職場についた元名選手たちはどんな覚悟を抱いているのか。

中村 計

「動」の掛布

 ゴールデンウィークに28年振りに聖地・甲子園にミスタータイガースが帰ってきた。5月3日、4日の両日とも、入場者数は1万人を超え、ファームの試合としては異例の入り。縦縞のユニフォームに縫い付けられた背番号「31」が手を挙げただけで、スタンドが沸く。

 顔にはいくつもの皺が刻まれ、帽子からはみ出た頭髪は真っ白になり、ベルトの上に腹の肉が乗ってはいるが、放つ空気感はスターそのもの。

 今年の阪神のテーマは「超変革」だ。その目玉は、二人の新監督である。一人は一軍監督の金本知憲。そして、もう一人が現役引退以来、久しぶりにユニフォームを着た二軍監督の掛布雅之だ。


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