宇能鴻一郎「官能小説」傑作選 第四十八回〈もう一度して(下)〉

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今回掲載した「もう一度して」は、1980年に刊行された『女体育教師』に収められた一編。赴任したばかりの女性体育教師が冬休みの体育館で体操の練習をしていると、股間に吹き矢を当てられるイタズラに遭う。その犯人である校長先生は何食わぬ顔をして、治療という名目で女性教師の身体を触り始めた……。

 何をするのかしら。

 まさか、あたしの内部に御自分の男性自身を入れられない口惜しさのあまり、この万年筆をあたしの中に入れようとするんじゃないかしら。



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