「遺品」の片付けこうすれば後悔しない 第1部 実はみんな悩んでいた 田舎の実家、重要書類の束、大量の衣類、想い出のアルバム……

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3年がかりでようやく遺品を片付けた、60代の男性は言う。「整理するたびに母を想い出し、つらかった」。遺品整理は心と身体に負担のかかる作業だ。「前向きな整理」のための心得と方法を探る。

本当に必要なものですか?

 母親が亡くなり、四十九日が過ぎた6月。都内に住む長谷川宏光さん(65歳・仮名、以下同)は、妻と共に山形県の実家へと足を運んだ。認知症の父親は3年前から実家近くの老人ホームに入っている。二つ年下の弟は、自分と同じように都内に家を持っているため、実家には誰も住む予定がない。そこで、いよいよ遺品整理を始めようと考えたのだ。



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