夏の特別読み物 一流企業・社史には書かれなかった わが社の「人事抗争史」 第4部 シャープ 「疑似」同族経営の裏側で

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「私もシャープで勤め上げた人間ですから、今の状況は無念ですよ。町田さん(勝彦4代目社長)が功労者であることは認めます。しかしね……」

 かつてシャープで副社長まで務めたある人物は、こう言って口ごもる。

 会社存亡の危機に直面し、7月29日には約12億円の所得隠しも明らかになったシャープ。しかし凋落の「戦犯」と批判される町田氏を含め、歴代社長の多くが親戚関係にあることは、あまり語られることのない事実だ。この「疑似」同族経営が、今の苦境の遠因と言っても過言ではない。


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