瀬戸内寂聴「長生きすると分かる、いい人から先に逝くのは本当だって」

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特別インタビュー

葬式、お墓、愛する人との別れ、性……。一体どうしたら思い残すことなく最期を迎えられるのか。92歳のいまも作家として、また僧侶として活躍する瀬戸内寂聴氏が「生」と「死」を語る。

私が見送ってあげる

 私は毎朝、新聞を死亡欄から読みます。'72年に出した祇園を舞台にした小説『京まんだら』を書くために取材した祇園の女将が、「私たちは朝、新聞を開いたら、必ず死亡欄を読みます」と言うんです。「お客さまが亡くなっていないか、チェックするためです」と教えてくれました。もし、お得意先が亡くなっていたらすぐに弔電を打たないといけないですからって。



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