現在の宝くじに繋がる原型は戦時中に発売された「勝札(かちふだ)」だ。目的はズバリ太平洋戦争の戦費調達である。富くじは天保の改革以降100年以上禁じられていたため、当初は「ギャンブルまがいの不浄の金で聖戦が戦えるか」と抵抗も根強かった。が、債券などでは到底戦費をまかないきれなくなり、ついに政府は「勝札」発行に踏み切った。結局、発売最終日に終戦を迎え、皮肉にも「負札(まけふだ)」と呼ばれることになった。