あの日のごちそうさま 24皿目 堀内孝雄さん

[ptitle]
今も思い出す
祖母があぶる筋子
image
イラスト 信濃八太郎

両親が営む食堂

 僕の人生の原点は、生まれ育った大阪・阿倍野の「大和屋(やまとや)」という両親が営む食堂です。

 朝、厨房で出汁(だし)を取るのは母の仕事。昆布、鰹にアゴ(トビウオ)をブレンドしてつくっていました。2階で寝ている僕は、出汁の香りで目を覚ましたものです。ほどなくして、七輪で魚を焼く香ばしい匂いも立ち上がってくる。忙しい一日の始まりです。



会員の方は