妻の目を盗んでテレビかよ 第222回 ダイエットは個人差に要注意

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文 福田雄一 構成作家
 少し前にこの連載で、ダイエットをしていると書いたが、早くも挫折しつつある。確かに、始めてからは5㎏減った。減ったのだが、映画『薔薇色のブー子』の完成披露試写会で、久しぶりに会ったHKT48の指原莉乃には「すみません、痩せたのか全くわかんないっす」と言われる始末。

 実は、近頃体重がまったく減らなくなっているのだ。ある日は、夕方にシュークリームしか食べなかったのに、次の日の朝に体重が増えてたこともある。人体の不思議すら感じた。

 そんな時、ふと思い出したのが「変態仮面」を演じた鈴木亮平くんの言葉だ。「ダイエットというのは、ただ食べる量を減らしているだけではダメ。なぜなら、体がその量に順応し、ダイエット効果がなくなってしまうんです。だから時々、バカみたいに食べなくちゃいけない。そうすると体がまた食べ物をもらえるモードになって、脂肪を燃やすんです」。よしっ! これだ! と僕は思った。

 そして、ダイエットする前に通っていたステーキ屋さんに飛び込んだ。僕はいつもこのお店で、とんでもない大きさの肉を食う。平均で800gくらい食べていたし、1㎏近い肉を注文することもある。普通、レストランとかで出るステーキが150gとか200gなのを考えると異常な量と言える。

 もう一軒、「リベラ」という行きつけのお店にも足を運んだ。いつもは1㎏のステーキ「横綱ステーキ」を注文するのだが、さすがに遠慮して「500g下さい」と頼んだ。するとマスターに「え? 体調悪いんですか?」と驚かれた。マスターよ、500gのステーキを頼んだ人間に対して「体調悪いんですか?」は、ないでしょう。いや、そう言われるような生活をしていた僕が悪いのだが……。

 そんなこんなで、僕は久しぶりに美味しいお肉を頬張り帰宅。当然、次の日に体重は大幅に増えていたが「これでいいのだ」とバカボンパパばりに堂々としていた。ところが、それを知った妻は大激怒。「バカかっ! それはムキムキの鈴木亮平くんだから通用するルールだろ!」

 じゃあ、どうすればいいってんだっ!?

ふくだゆういち:作家兼監督。監督・脚本映画『女子ーズ』は6月7日全国ロードショー。監督・脚本ドラマ『アオイホノオ』(テレビ東京系)は7月スタート

2014/6/14号


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