第4部 女性器の神秘を、とことん味わい尽くしましょう

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神様、ありがとう

愛液を溢れさせて

 仰向けの裸体を、男のしなやかな指先が這い回り、そろそろと下腹部に伸びてゆく。恥丘を覆う陰毛はそっと撫でただけで、すぐその指先は遠ざかり、しばらくすると再び陰毛を撫でにやってくる――。

 その華麗なる男のテクニックに、森崎美枝子さん(44歳・主婦、仮名。以下同)は、「ハアァ」と押し殺した声を漏らした。

 静かに快楽を貪るそんな彼女を、かたわらで食い入るように見つめる男性がいた。彼女の夫(58歳)である。

 半導体メーカーを辞め、現在は物流会社で働く。慣れない仕事のストレスで5年前からセックスレスになっていた。

「一生のお願い! 性感マッサージ師を呼びたいんだ」

 夫の突然の要望に、美枝子さんは困惑したという。

「だって、見ず知らずの男性から裸体をいじりまわされるんですよ……でも、本当は、どんな気持ちになるのかしらという多少の好奇心もありました。それに主人は『性感マッサージを受ける姿を見れば、嫉妬に狂ってきっと元気になるはずだ』と言い張るのです」


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