[巨弾ノンフィクション]丹波哲郎は二度死ぬ 第11回 最愛の「分身」を亡くして流れた涙

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大スターはなぜ、晩年に「大霊界」へ傾倒したのか

大方の予想を覆し、大ヒットした映画『大霊界』。その成功は丹波の努力と情熱の賜物だった。だがその喜びも束の間、彼に大きな悲劇が訪れる。悲しみに暮れる丹波の胸に去来した思いとは――。

野村進(ノンフィクションライター)

これは宗教映画じゃない

『ウルトラセブン』の「モロボシ・ダン」役で知られる森次晃嗣(もりつぐこうじ)は、

「ああ、丹波さんご自身が僕を指名してくださったんだな」

 と直感した。



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